「成功する開院マニュアル」

は じ め に

ここ数年の医師の世界を眺めてみると開業ラッシュといわれている一方で、廃業、閉院、倒産等も目立ち始めています。一昔前ならば、「お医者様」といわれ、開業=高額納税者という図式もえがけたでしょうが、最近の事情はだいぶ異ってきています。

特に金融機関の対応は手のひらを返したという表現がまさにぴったりとくる状況です。昔ならば文句なしに融資をし、お金が必要ならいつでも言ってくださいといっていた金融機関が、融資直前での実行取り消しや、自行の保全の為に開業資金に運転資金としての期間7年の制度融資を当てはめる例などが出始めています。開業する医師本人が情報武装していないと取り返しのつかないことになるような有様です。

また厚生省の誘導ともいえる「医療費改正」の先を読むのが特に難しくなってきていることは、最近の医療型病床群への右へならえ的な病床転換の趨勢を見てもご理解いただけると思います。

そんな困難な状況の中で以下に成功させるかの鍵は良きアドバイザー・パートナーを見つけるかにかかっているのではないかと思います。今回は特に医師の開業について、先生方と一緒に考えましょうという意味を込めてこの冊子を刊行しましたので是非ご活用いただけたら幸いです。


編著者