所長通信

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京町屋の保存

京都では京町屋の保存の声が大きく聞こえるようになってきました

私も相続のお世話を通じて 個人で守り続けることの難しさを目の当たりにすることがあります

また景観をまもらなければ という動きにもいささかかかわったりもしたりします

歴史を経た建造物や景観は 一度壊れたら取り返しがつかないし

それは単なる物体のことではなく それを取り囲む文化や生活様式の崩壊につながるということも訴えたいと思います

ただ コミュニティーのつながりが薄くなった昨今 その努力は所有者個人の努力を頼みにしているようになっていたり

なぜ保存しなければならないといわれるのかという背景はよくわからなくなってしまったりしています

行政の力で条例をつくっても それは表面的な禁止になってしまい 形だけのこればよいというようになってしまいそうな心配もあります

私もいわゆる京町屋で生まれ育った人間で(残念ながら生家は影も形ももうありませんが) 

京町屋を見ると 懐かしくもあり 昔はこの良さはわからなかったな と感慨深いものもあります

ぜひ残していきたいとも思います

しかし もう一度そのままでそこで生活せよ といわれるとちょっと尻込みする気分もあります

冬はむちゃくちゃ寒くて床下から冷たい空気が這い登ってきた とか 雨のあとはトイレにつながる廊下が水浸しになってまず雑巾がけをしたとか

そんな思い出もよみがえり やはり今の情緒はないが便利な住まいの方がすごし易いのでは などと目先の楽さを取りたくなったりするのです

住まいとは日常だし その生活のなかで知らず知らず文化が紡がれ つながっていく のならば まず日常生活する視点も大切にしたいと思います

だから 保存は賛成ですが 何を保存するのか すべきなのか を具体的に視たいと思います

何が何でも残せ! では町中が博物館になるのではないでしょうか

とはいうものの ほっておくと本当に何もなくなってしまって 精神性も含めて荒廃してしまうのもわかっています

どうすれば 調和のとれた街なみが生活に根ずくのか もっともっと考えないといけないと思っています

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