アンヌ・モレリという先生(歴史批判学の教授と案内されていました)が書いた

「戦争プロパガンダ 10の法則」という本があります

すでに今から20年前に出版された本です

ここで体系化されている10の法則とは

1.我々は戦争をしたくない

2.しかし 敵側が一方的に戦争を臨んだ

3.敵の指導者は悪魔の様な人間だ

4.我々は領土や覇権の為ではなく 偉大な使命の為に戦う

5.我々も誤って犠牲をだす事がある だが敵はわざと残虐行為に及んでいる

6.敵は卑劣な兵器や戦略を用いている

7.我々の受けた被害は小さく 敵に与えた被害は甚大

8.芸術家や知識人も正義の戦いを支持している

9.我々の大義は神聖なものである

10.この正義に疑問を投げかける者は裏切り者である

というもので

この10の法則を戦争の両サイドに一つづつ当てはめていって

過半数が当てはまればプロパガンダとなると言われています

高野孟さんのメルマガに これに関連した記事がありました

「紛争が起こった時 どちらの側も次のように言いたがる

・我々は戦争をしたくなかった 

 しかし敵側が一方的に戦争を望んだのだ

・(だから)敵の指導者は悪魔の様な奴だ(とわかるだろう)

・我々は領土や覇権のためではなく 偉大な使命のために戦う

・我々の大義は神聖なもので、これは正義の戦いである

 この正義に疑問を投げかける者は裏切り者である

・(いや)我々も意図せざる犠牲を出すことが(少しは)ありますよ

 だが敵はわざと残虐行為に及んでいる
 
 卑劣な兵器や戦略を用いている・・・・」

最初に記載したアンヌ・モレリの「戦争プロパガンダ10の法則」だと

紹介したうえで

20年もまえのハナシではなく 最近でも毎日のように耳にしてきた論法

のように聞こえるとしたうえで

紛争の当事者の紛争の最中での発表だけでなく 現在のわれわれもこの法則にあるように

広告のプロにより 今でもたやすくコントロールされてしまっている

と指摘されています

日本のマスコミの報道が偏っているかどうかという事もよく指摘されていますが

その情報がフェイクであれ あるいは特定の情報を発しないという方法であれ

私たちはいともたやすくコントロールされ その結果が紛争の行方を左右してしまい

本来は必要なかった犠牲を多くはらわせている

そう考えると 世界の出来事は他人事ではなく 

自分もその責任の一端を担っていると 怖くなります

昔 論文指導の先生に 日本の出版物や新聞などだけでなく

日本に紹介されていないような外国の新聞や雑誌も見ないと

真実の姿はわからないものだ と言われたことを

ここでも思い出します