京都には京町家と言われている 町家がまだまだたくさん残っています

私共の事務所のある学区は 町家が一番たくさん残っている地域であるそうです

ところで、この町家ですが 市内の一部の地域では レストランや店舗として利用されていて

町家***と流行になっているようですが

その一方で 住人が高齢になっている とか その方々がなくなると空き家になってしまっている という話もよく耳にします

京都の町家は 一軒だけで値打ちがあるというよりは 街並みとして大切にしないといけないということだそうです

たしかに 大きな御屋敷というよりは(そのような素敵なお庭のあるような商家もありますが)

間口が狭く、奥に続くウナギの寝床と言われる家が軒を連ねているという景観ごと保存されることこそ値打ちがあると思われるところも

まだまだたくさん残っています

そのうような京町家の保存についての意識も高まってきているようで 所有者の個人的努力だけにたよるのではなく

行政をはじめ 不動産の利活用に携わる業者などが参画して 朽ちさせないようにしようという動きもあるようです

先日 個人資産の信託制度が発達しているアメリカ・カナダを視察してこられた先生の報告を聞く機会に恵まれました

そして思いました

町家に対する取り組みは 単なる活用ではなく 其々の所有者(あるいは守って来られた家系の方々)の思いや生活・代々の方々の人生をも含めた取り組みである必要があるのではないか

単なる利用や活用という側面では真の解決にはならないのではないか という感想です

また この京都でも すでに相続を経て所有者が多人数になってしまっていたり 所有者全員の住所氏名がわからなくなってしまっている といった

事実も教えていただきました

そうすると 保存しようとしても 活用しようとしても 所有権が逆に仇になって 手の付けようがないそうです

利用や活用の方法・・以前の重大な問題が広がっているという という危機感を皆が持たなければならないのではないか とも感じました

正直 京都の冷たい冬を過ごすには京町家は寒すぎますが(畳の下から冷気がわいてくるのです)

それはそれとして 先祖から伝えられてきた そしてそれを使命と思って 代々守って来られた方々の個人的な努力に負うのではなく

社会全体で支えて文化を伝える そのような試みがもっと進められてもよいのではないか

一時経済発展の旗のもと 経済特区の指定がされた地域がありましたが

町家保存特区などが定められてもよいのでなないでしょうか

京都にそのような試みの先進地域になってほしいと思いました