ドクサの吟味
(2025年6月23日 09:00) カテゴリー:所長通信この前の水曜日(18日)に私の属するある会で 京小町踊り子隊の組織づくりの話をお聞きしました
踊り子隊を主催する岩﨑裕美さんにおいでいただいて
女の子たちで構成されるNPO京小町踊り子隊を20年以上にわたって継続して活動してこられたエッセンスをお聞きしたのですが
その中でソクラテスの「ドクサの吟味」なる言葉を聞きました
実は私はその言葉を知らなかったのですが
思い込み、偏見を吟味する習慣 といった説明を聞いて 帰ってから少し調べました
ギリシャ哲学の解説ありの難しい解説も色々ありましたが
近頃はやりのAIによる解説によると
「ドクサ(doXa)」は古代ギリシャ哲学における「意見」や「信念」を意味する言葉で
真の知識(エピステーメー)とは区別されます。 ソクラテスはこのドクサを深く探求し 真の知識を求めることを重視しました・・」とあり
ちょっとかじったぐらいでは ますますわからなくなってしまいましたが
岩﨑さんによりますと ドクサの吟味 とは思いこみや偏見を吟味する習慣 というようにとらえておられて
(というか私がそのように勝手に解釈したのですが)
踊り子隊を運営していくにあたって まず「上下関係ではなく横つながりの組織」にすることを目指したということで
脳が喜びを感じるためには「強制されたものではない」事が大事で
主体性を引き出すためには どんな小さなことでも自発的にやったことで「成功体験」をもたせることが大事である
と「ドクサの吟味」を常に意識してきた というようなお話でした
昔は(今も?)女の子は組織内では男のリーダに従いという思い込みを持っていることがほとんどですが
それぞれ新しい場を与えられ 新しいことに挑戦することで 新たな自分を発見し 成長していくので
指揮され命令されて秩序を保ち活動していく組織でなく 横つながりの組織を作りたかったしそれがよかった ということです
長い間活動を続け 一人ひとりが活き活きと輝いて 楽しそうにしているのは一度触れるとすぐ感じられるのですが
踊ることだけでない 様々な事への挑戦を仕掛けることが私(岩﨑さん)の仕事です とおっしゃっています
またいつも 見るからに楽しそうにしておられるのですが
その楽しさの演出は「笑う」ことを徹底して身に着ける練習の成果であるとも聞きました
お話を聞いて 影響を受けて 今から私も・・と帰って来たのですが それだけのことでこの感じやいただいた力をお伝えすることは
やはり難しかったと思いつつ これを書いていますが
私も若い女性がほとんどの事務所で毎日仕事をしているので
色々なチャレンジの場を作って 成功体験を積み上げてもらって そして(無理にでも)笑いながら
みんなが輝いている組織にしていきたいと心から思ったことは事実です
SNSなどちょっと見ていただけると 京小町踊り子隊のことはご覧になれると思います
百聞は一見にしかず とも申します 一度見てください 悪いことはありませんよ・・・