前回 不正や不祥事が発生することに気付かなかったり 予防することができない「心理」について

余りにそうだそうだと納得してしまって セミナーの先生の受け売りをしてしまいましたが

私たちの事務所では 「ヒヤリハット報告」なるものを朝礼などでして 再度間違いが出る前に予防しようということになっています

「ヒヤリハット」した報告だったりクレーム報告(事務所外にでてから間違いが指摘された事例の報告)は

その報告をしても責めない むしろ役立つ情報提供というようにとらえよう という空気でチョコチョコと報告されることはあり

それらが出ると 再発防止のための施策を実行するということで チェックリストの改訂だったりという手法で色々な提案がなされます

それ自体はよい活動とは思っているのですが

少し気になるところがあります

それは その改善の活動が根付いたように思えないところです

しばらくは みんなの注意も消えず 意欲もあり 活発に活動されるのですが

いつの間にか忘れ去られてしまうのです

だからといって時間がたてば同じ間違いが生じる という事もあまりないので 一定の効果はあったのだろうとは思っていますが

そこまで動いたのならば あと一歩事務所内での習慣となるくらい定着してくれればよいのに と思ってしまいます

不正・不祥事がおこった時 大抵の会社はそれをほっておかないで 委員会を立ち上げたりして改善の行動をおこすそうです

その結果 社内の規定が改訂されたり 新しい規則ができたり 新しい部署が立ち上がったりするのですが

どうもそこまでで 改善の成果があったとなって終了してしまうことが多い様なのです

実はそれから その新しい仕組みやルールが機能しているかチェックして見守っていくことが大切なのに という事です

不正や不祥事が起こらないような仕組みやルールの有無がまず入り口で

それがないならば整備するのですが その次に

その仕組みやルールが機能しているかどうかを常にチェックし 確実に実行されないと 完成ではないのです

ともすれば そのための間接部門(内部監査室 検査室 報告書の作成 報告書のチェック・・・)は

直接利益を上げる部署ではないがゆえに なかなか充実されないと懐事情も言われますが

一度不正や不祥事が起こると 会社自体の存続も危ぶまれるようなことになることを考えると

決して無駄なコストではありえないのですが・・・

コンプライアンスなども厳しく言われる昨今 コストをかけるべきポイントの見直しも重要なトップの仕事なのですね