「本当のエースと4番は育てるものではない。授りものだ」 元監督で通称ノムさんでおなじみの

野村克也さんの名言の一つやと思います。

 少し前になりますが、プロ野球のドラフト会議がありました。 私は昔からの根っからの阪神ファン

なのですが、我が阪神タイガースは今年 12年にもわたる1位の抽選の連敗を止めて、今年のドラ

フトの目玉、 甲子園優勝投手の藤波君の抽選権を得ることに成功しました。

 ところがそのときに一番に感じたのは 「うれしい」ではなく、「不安」でした。

本当にタイガースはこの球界の宝になる可能性のある男を育てられるんだろうか?と。

素材としては超一流。

しかし、超一流の素材であった選手たちはプロ野球には何人もいるのに そのうち本当の超一流

の選手になれた選手の少なさ。

甲子園の優勝投手、稀代の長距離打者。 そんな選手たちが1軍にもあがることなく引退していく

なんてことは 珍しいことでも何でもないんです。

 今回タイガースが交渉権を獲得した藤波君も素材としては間違いなく超一流。

しかし、育成中でも負けるとぼろかすにたたかれるこの特殊な球団の中で、 本当の一流になれる

のか?ぜひ本当の授り物になってほしいと願います。

 人を育てるということは本当に難しいなあと感じる今日この頃。 単に技術的なことや知識的なこと

を教えるのではなく、人として大きく育ってほしいなあと願います。

 

峻希