みなさん、みましたか?WBC(ワールドベースボールクラシック)。

4年に一度のこの大会、メジャー選手が参加しないことや監督問題、代表チームのスポンサー権や代表グッズ
のライセンシング権(商品化権)の問題もあり戦前は少し冷めた空気が流れていましたが、予想に反し(?)
決勝トーナメント進出、3位という素晴らしい成績に終わりました。

3連覇を逃したことや、最後の内川選手の走塁死など厳しい意見もいろいろありましたが、個人的には「よくやっ
た!あっぱれ!」と思っています。

少し、別の角度からWBCの今回の成績を考えてみたいと思います。

1次予選ラウンドはグループの総当り戦、2次予選ラウンドはダブルエリミネーション方式(2回負けたチーム
から消えていく方法)、決勝はトーナメント方式で争われます。このルールの特徴は、優勝するのに決勝トーナ
メント以外は甲子園などとは違って負けることが出来ることです。

野球という競技は、勝ち負けの優劣が短期的には非常に出にくい競技です。昨年、大楽勝でセ・リーグを制覇
した読売巨人軍の勝率は0.667です。つまり3回に1回は負けても、リーグ内では断トツの優勝となるのです。
しかしそんな巨人軍でも、3連勝する確率は0.667×0.667×0.667=0.296と30%程度しかありません。

この短期決戦での優劣がつきにくい競技の特性を表したのが世界ランキングと今回の予選の結果です。

世界ランキング1位 キューバ → 2次予選敗退
世界ランキング2位 アメリカ → 2次予選敗退
世界ランキング3位 日本   → 3位
世界ランキング4位 韓国   → 1次予選敗退

韓国の1次リーグ敗退は記憶に新しいところですが、初戦の先発投手が崩れただけであとは強豪国らしい素晴
らしい戦いでした。それでも1次予選敗退になるのです。そう考えると、3大会連続で決勝トーナメントに進んだの
が日本だけという結果からも、ここ一番での侍ジャパンの勝負強さ、いかに今回の3位が偉業だったかわかると
思います。

2次予選のオランダ戦の平均視聴率は30%を超えたそうです。野球人気もまだまだ捨てたものではないですね。
これからも熱い戦いをして、一層盛り上がっていってほしいものです。

最後に…
優勝したドミニカ共和国は1回も負けず7連勝で優勝。過去2回優勝の日本はそれぞれの大会で2敗しています。
仮に巨人軍並みの強さがあったとしても7連勝は0.667の7乗で確率的には5.8%程度ほど。恐るべしです。

峻希