アンガーマネジメントとは 1970年代にアメリカで開発された心理トレーニングの一つだそうです

この目的は 怒らなくなることではなく うまく怒りを制御できるようになることと説明されています

私たちは日常色々なことに反応してイラッとしたり ムッとしたりすることがあります

中には その結果誹謗中傷するような行動に出たり 極端には相手を殺傷したりすることもあります

なぜ私たちはそれほど激しく怒るのか という理由ですが

怒りとは 防御反応として 自分自身が大切にしている価値観や理想を守るために生まれるもので

これは二次感情と呼ばれ その裏側には期待 心配 不安 哀しみといった一次感情が隠れています

つまり 自分の価値観や理想といった大切なものがリスクにさらされた際に 

一次感情を起点として怒りという感情が生まれ 時には声を荒げたり、不機嫌な態度や攻撃的な行動をとることにまで発展します

この怒りのメカニズムを踏まえると次のようなことが考えられます

(1)怒りの背景にある不安や悲しみなどの一次感情は 相手の言葉や行動に対して

 「こうすべきなのになぜしてくれない」とか言った「べき思考」から生じるということですから

これに対しては 自分が「なぜ不安や悲しみを感じているのか」という向き合い方をすると

一歩引いた視点から冷静に対応することが可能となります

(2)怒りのままに感情的に対応してしまった ということは誰もが経験したことがあると思いますが

怒りの感情はピークの時間が非常に短く 持続はしないものですから

怒りの感情が生じたときに瞬間的に態度や行動につながらなければ

後で大きな後悔や反省をしなくて済むかもしれないことになります

腹が立った時には 一度深呼吸をしましょう などというのは行動抑制につながる手段ということです

歳を重ねてくると 感情的になってすぐ涙ぐんだりしたりしますが

激しい怒りを感じるということは少なくなってきたと私は実感しています

とはいうものの 腹が立つ ということがなくなるわけではなく

ガマンの力が衰えてきている分だけ 激しくはなくても感情的な反応をすることはあり

あとで反省したり いつまでも苦い気持ちを引きずることにもなります

若い時 若い人とは違った意味でアンガーマネジメントが必要になっているとつくづく思います