昔 「苦労は買ってでもしろ」と言われていて

若いころにした苦労は 本人を成長させるものだから

苦労から逃げず 立ち向かって克服 しろ

というような意味合いで 言われたように覚えています

ところが 高校の時の先生で

自分は昔いろいろな苦労をしてきたが 苦労なんてしなくてすむならばする必要がない

とおっしゃる先生がありいました

その頃の私はどちらかと言えば 苦労を積極的にして 人間として成長しないといけないと思っていたので

その言葉に???と面喰いました

神様は乗り越えられない困難はあたえられない とも言われているように

けっしてあきらめないで努力すれば どんな困難も克服できるということも事実だと思いますし

その努力は その人を磨きあげ成長させ その経験が得難いものとしてその人を作り上げる

というのは 周りを見ても納得できる という見本もたくさんあるように思います

また 苦労によって傷つくこともあるでしょうし それによって性格が暗くなったということも有るかもしれません

しかし反面 傷ついた経験が 他者への思いやりの心を育て

人格者をつくりあげることも 大いにあることだと思います

苦労のさなか そのような苦労をしなくてよい人を羨み 自分ばかりなぜ と思っていると

それは その人をゆがめ 心を荒ませ 他者や世間を斜めに見る といったすねた人を作ってしまう

というのもまた たくさん見かけることです

高校の先生は 苦労は人を育てもするけれど 無邪気で素直な明るい誰でも受け入れるといった人にはどうしてもなりにくい

そのような愛される人間になるには 苦労はせずにすむならばしない方がよい ということをおっしゃっていたのではないか

と 今になって思います