お正月になると 遺言書を見直して 必要があれば書き直す ということをしておられる方はたくさんおられるようです

その一方で 遺言書を残そうとは思っているが まだ書いていない という方々もまたたくさんおられます

その理由の一つには 明確な知識がなく誰に相談すればよいのか どこにもっていけばよいのかということがわからないので

ついつい後回しになってしまっている という場合が想像されますが

そもそも 誰に何を相続させるかといった相続財産の分割についてまだ考えがまとまっていない場合も多々あります

例えば
 
事実婚(内縁関係)の配偶者がいる
孫にも財産を渡したい
息子の妻に財産を残したい
再婚したが子供とは養子縁組していない
子供たちのなかが良くない
預貯金が少なく 財産のほとんどが自宅
慈善団体に寄附したい

などの状況がある場合は 遺言書を準備したほうがよいと思われます

また 子供たちは親の意思を尊重しないつもりはないが それぞれの子供の思っている親の意思が違う という場合は少し申告です

一生の間に親からそれぞれの子供にその都度 違ったハナシをしているということは結構あり得ます

その結果 それぞれの子供が 自分の聞いたこと(思っていること)こそが真実であり 

兄弟姉妹は何かの思いがあってウソをいっていると思いがちです

そうなると 私が親の思いを実現してあげなくては というので 申告な事態になってしまいます

まさにこのような場合こそ 遺言書がありがたい ということになります

被相続人(父や母)は自分の死後 子供たちが争うことが一番望まないことであるはずです

自分が生前 事情も時期も違うときに話したことで子供たちが争うなど それこそ死んでも死にきれません

生前色々話しているかもしれないけれど 最終的に自分の希望はこうである と明かにすれば

この様な争うは発生しません

私は遺言書についてのご相談を受けたとき まだ全体について気持ちがまとまらないのなら

はっきりしているところ(例えば自宅の不動産 自社株について・・・)だけでも先に遺言書にすればとおすすめしています

遺言書はすべての財産について記載しないといけないものでもありませんし

遺言書に一度記載しても 後で思いが変われば新に遺言書を作成すればよいのです 

遺言書の内容は一番日付の新しいものが遺言として採用されますから まずは書いてみる という作業でよいと思います

もちろん 自筆遺言書より公正証書遺言のほうが確実で明確ですが 手数料は発生します

そのあたりも勘案しながら まずは手をつけてみるのが 第一歩になります

新しい年を迎え 新しい気持ちで取り組んでみる というのもよいと思います