ちょっと前まで経験しなかったようなことがあちこちでまた身近でおこります

ニュースなどでは SNSの影響について色々な観点から解説されています

悪い事件については 誰でもが簡単に個人情報が得られるようになったから・・・とか

選挙があると SNSを上手につかった選挙活動が功を奏した・・・とか

必ずしも批判ばかりではありませあんが しかしSNSが世の中に大きく影響を及ぼし 変貌させていることは 疑いのないところだと感じます

SNSによって 今まで発信できなかった人が自らの考えや立場などを世間に訴えることもしやすくなりましたし

身体の不自由や住んでいる環境を乗り越えて活躍できる場が与えられる といった面などは歓迎すべきことで

それらを積極的に活用することにより よりよい社会を目指すことも過去に比べて容易になると思われますので

多くの人々がより平等に意見を発信し 立場を認め合い 差別をなくしていく という方向を見る限り ”食わず嫌い”のように目を背けることも いかがかと思います

しかし 最近見た地方選挙の結果など 検証されていない情報が繰り返し大量に拡散されたために選挙結果がゆがめられたのではなかろうか と思われる現象もみられます

新聞等の情報等が正しいとか中立であるという思い込みも間違いでしょうし それらの報道を鵜呑みにしないことも重要ですし

ネット情報だから間違っているとかあやしい・・というのも色眼鏡的な思い込みである とも自戒して 正しく疑うという姿勢を意識することは大切だと思います

新聞も雑誌もテレビもラジオもネットも 本質的には同じ問題があるとしても

ネットは 何らかの意図や悪意をもって情報を流す人にとってはるかに使いやすいツールであります

私たちは もともと自分の意見や態度に合う情報を好み それが事実だと思い込む傾向があります

そして最近のネットの情報提供は 本人が好むタイプの情報を選択して集中的に提供するようなシステムが組み込まれています

私たちが大量の情報に接する時 合理的な選択は難しく 自分がもっともらしく思う情報や得やすい情報からそれが事実だと思いこんでしまいがちだと言われています

その上短期間にこれでもかというほど同じような情報が自分の意思にかかわらず選択されて与えられると それが”みんなの意見”だとか真実だとか受け取ったりしがちです

SNSの発達により便利になり垣根が取り払われたというよい影響もあるものの 

意図をもって自分に有利な「偽情報」を拡散させようとする人にとっては

「わかりやすさ」「繰り返し」というテクニックを用いて自分の主張を分かってもらおうという善意的な範囲を超えて拡散させて

「世論」と誤解されるほどの注目を集めることができるようになっています

注目をあつめれば利益が得られるというビジネスモデルや 生成AIという技術革新も 巧妙な偽情報の拡散を促進しているのは すでに事実となっています

X(旧ツイッター)が閲覧数による収益システムを導入したことによって「インプレゾンビ」と言われる迷惑投稿が増大したことは それが単なる杞憂でないことを示しています

だからといって誰か(国 **委員会・・)がそれを規制するという方向はより問題であることも間違いないでしょうし 

もっと大切な個人の権利の侵害にもつながります

情報の真偽を確認するファクトチェックの必要性は高いことは自明のことであるものの その難しさは想像を絶することでしょう

せめてそのような社会になっていると認識し 知識をふやすことによって まず自己防衛ということなのかとちょっとため息をつきつつ思っているところです