先週の日経新聞の経済教室で表記のようなタイトルが目にはいりました

人事という 人間を評価するような仕事に対してAIがどのように貢献するか ということに

この頃大変興味をひかれていることもあって その記事を読みました

「生産性改善のための救世主と期待する声がある一方、労働者の雇用と尊厳を奪う警戒すべき対象と捉える向きもある」

「円滑な利用が進むかどうかは、利用する側の英知次第であろう」ということです

現在提供あるいは提案されているAIの人事面での応用は3つに分類できるそうで

その①は業務の効率化 その②はマッチングの効率化 その③は人的資本投資の効率の改善を狙った能力開発のカスタマイゼーション というように分類されていました

そのように分類されて 需要側の構造変化との関係で説明されると AI活用の流れについてそういうことか とわからないではない気がします

しかし、流れのままに導入するのではなく

このような技術や情報を問題なく使用するには 使う側のある程度の統計的な素養とデータ分析の経験が求められるということでもあるとのべられています

「最終的にはAIが提案してきた内容を人間が判断する必要がある」 

「加えて多くのデータ活用には 計測誤差や統計的バイアスがつきものである ということを理解して使わないと大きな間違いを起こすことになる」

人事制度に関する知識に加えて これらの経験やセンスがものをいうということが指摘されています

またAIに人事評価を学ばせるには 過去の人事に関する意思決定は正しかったということが前提となっていて

この前提が違えば すなわち過去の意思決定に間違いが多ければ 「それを再生産することにもなる」わけで

「AIをとりいれている企業のうち、いったいどれだけの企業がこの評価を行っているだどうか」とのべられています

AIを利用する あるいは取り入れるというように聞くと 私たちは効率化や省力化をイメージしてしまいますが

AIを利用するにあたって どれだけ前例を分析し評価してとりいれられるのか となると

そのようなシステムを導入する大変さにくらべれば 今まで通り 面接して評価して採用する というような作業は

人間がいままでのまま継続する方が 万が一のリスクを増幅してしまうリスクをすくなくできるのではないかとさえ思えてきます

AIを単に楽するために活用すると捉えるのではなく

どこまではAI活用できるのか AI活用する目的は何か など明確な基準をもつことが第一歩となるのではと思いました